用語集
公認会計士とは?
会計の専門家である。その業務としては監査、財務、経理、税務など仕事内容は多岐にわたる。
また最近では会計に関する助言、立案および経営戦略の提案などのコンサルティング業務が会計士の業務として重要になってきている。企業の財務諸表に関する適正性を証明する監査業務は公認会計士のみに付与された独占的業務である。
公認会計士の業務とは?
監査、税務、経理、財務に大まかに分別される。また最近ではこれに金融と情報管理(IT)が付加されている。
公認会計士になるためには監査事務所に見習いとして就職し資格試験を合格して監査士(Auditor)になることが典型的であった。しかし最近は監査業務の延長としてのコンサルティング業が会計士の業務に大きな割合を占めるようになってきた。実際に世界四大会計事務所の業務収入の内訳を見てみると監査収入が三分の一ほどで残りの三分の二は企業相手のコンサルティングから得られている。このことを反映して海外、特に英米での公認会計士の最終試験の内容も大いに変わってきている。
税理士とは?
税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とするとされ、業務として、他人の求めに応じ、各種税金の申告・申請、税務書類の作成、税務相談、税に関する不服審査手続き等を行う。
「税理士となる資格を有する者」としては、税理士試験に合格し2年以上の実務経験を持つ者、23年以上税務署に勤務し指定研修を受けた国税従事者(いわゆる税務署OB)、公認会計士、弁護士があり、税理士名簿への登録を受けることによって「税理士」となり、税務をおこなうことができる。
税務書類の作成とは?
税務書類の作成とは、税務官公署に対する申告等に係る申告書、申請書、請求書、不服申立書その他租税に関する法令の規定に基づき、作成し、かつ、税務官公署に提出する書類で、財務省令で定めるものを作成することをいう。主に税務申告書を作成すること。
会計監査(かいけいかんさ)とは?
企業、公益団体および行政機関等の会計(決算)に関して、一定の独立性を有する組織が監査と最終的な承認を行うことである。狭義には、企業等に対するものを会計監査と呼び、国等の行政機関等に対するものを特に会計検査と呼ぶのが一般的である。経営者や執行権者は、その業務や会計など一定の報告を委任者(株主や公民権者)に対して行うのが一般的である。報告内容に虚偽の表示があった場合、受託者の能力を委任者が正当に判断することができなくなる。そのため一定の独立性を有した個人や組織が、その内容に虚偽の表示等がない(または一定程度に少ない)ことを確認する作業を監査という。そのうち特に会計に対する監査のことを会計監査(会計検査)と呼ぶ。
企業に関する監査は会社法によって実施が定められており、監査役または監査役会がその任務にあたる。会計監査と業務監査がその主体である。
会計報告は、一般に公正妥当とされる会計慣行(GAAP、特に日本の場合は企業会計原則など)にもとづいて作成されたものであり、会計監査は、一般に公正妥当とされる監査慣行(GAAS、特に日本の場合は監査基準など)にもとづいて監査されるものである。そのため会計監査は妥当性・適正性監査に類するものである(業務監査は適法性監査に類する)。
コンサルティング業務とは?
会計士は監査業務に携わる関係で膨大な数の企業の経営・財務に関係するだけでなく、管理会計の知識により経理・財務・税務、さらに企業法務にも精通しているため、当然にコンサルティングが副業となる。日本においては公認会計士の名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の調製をし、財務に関する調査若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずることができる。これは公認会計士法の二項に基づいているので通称で2項業務と呼ばれている。但し、自己監査は監査に非ずの法諺(ほうげん)のとおり、他の法律においてその業務を行うことについて様々な制限が設けられている。
会計士が監査法人でキャリアをつんだ後、別のコンサルティング会社において管理会計などの知識を駆使して財務、経理、税務、金融、経営、ITのコンサルタントとしてのキャリアをつむことは多い。この場合によく見られるのは、会計士の資格とともにIT関連や証券アナリストの資格、MBA(経営学修士)やまれに弁護士の資格を取得することである。この中で特に多いのは会計士とMBAの掛け持ちである。
デューデリジェンス(Due diligence)とは?
投資やM&Aなどの取引に際して行われる、対象企業や不動産・金融商品などの資産の調査活動。
口頭では「デューデ(ディ)リ」と、文章では「DD」と略すこともある。
法務、財務、ビジネス、人事、環境といったさまざまな観点から調査する。不動産に対しては、土地建物の状況を把握する不動産状況調査、権利関係を把握する法的調査に加えてマーケティングを把握する経済調査を行い、対象敷地の鑑定評価の前提条件とする。
契約締結前に行われたデューデリジェンスの結果は、契約内容に反映され、発見した問題点に応じて価格を決め、また、表明・保証対象とするなどの対応をする。